令和5年度病院指標

令和5年度 水島中央病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

病院指標

    1. 年齢階級別退院患者数
    2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
    3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
    4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
    5. 脳梗塞の患者数等
    6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
    7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

    医療の質指標

    1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
    2. 血液培養2セット実施率
    3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
※患者数が10未満の場合は、「-(ハイフン)」と記載しております。

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 157 39 51 55 110 227 305 580 594 236
画像:年齢階級別退院患者数グラフ
 令和5年度は、5月に新型コロナ感染症の位置づけが第5類に変更になったこともあり外来患者数は回復傾向となりました。年齢階級別退院患者数はピークを見ると令和4年度に引き続き80歳代がピークとなっていました。3年前は70歳代がピークでしたが昨年から80歳代にずれたと言えます。高齢化社会を反映して退院患者のピークも高齢化したと考えられます。90歳代の退院患者数も過去3年間では最も多い患者数でした。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 128 41.70 25.50 40.65% 84.20
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 66 24.08 19.34 34.85% 77.58
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 (肩腱板断裂、アキレス腱断裂) 関節鏡下靱帯断裂形成手術等 60 29.68 15.58 0.00% 70.48
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 37 34.84 21.96 0.00% 73.19
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 33 10.61 4.76 6.06% 60.64
 骨粗鬆症をベースとした高齢者の脆弱性骨折が上位を占めています。大腿骨近位端骨折に対して、骨接合術もしくは人工骨頭置換手術を行っています。早期から積極的なリハビリ治療にも力を入れ、術後状態が落ち着いたら回復期リハビリテーション病棟へ転棟し日曜日・祝日を問わずリハビリを行っております。急性期から回復期まで一貫した入院治療を行っているため、当院の平均在院日数が全国平均より長くなっております。胸腰椎の圧迫骨折患者さんに対しても、早期からリハビリが介入しております。骨癒合が遷延したり、骨癒合せず偽関節となった場合には、手術で骨折した椎体内にセメントを注入する椎体形成術(BKP)も行っております。転院症例を含めますと、平均在院日数は大腿骨近位部骨折で約41日、胸腰椎圧迫骨折で約24日となっております。次に多いのは肩腱板断裂です。2012年よりスポーツ医学関節鏡センターを開設し、肩の腱板断裂や膝の靭帯損傷・半月板損傷などの手術治療に力を入れています。特に肩関節疾患の患者さんのご紹介は年々増えており、各種鏡視下手術のみならず、リバース型人工関節置換術も安定して良好な成績を収めており、患者さんにも大変喜んでいただいています。4番目に患者数が多いのは人工膝置換術です。年々手術症例数が増加傾向にあります。可動域訓練を中心としたリハビリを回復期リハビリ病棟へ転棟し行うため平均在院日数は35日と長くはなっておりますが、術後早期より自立歩行が可能です。上肢・手の骨折手術も多く行っており、極めて高い技術で、難易度の高い関節内粉砕骨折を含めた症例にも対応しています。スポーツ医学関節鏡センターと並んで当院が誇る領域であります。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 159 2.04 2.61 0.00% 66.60
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 44 23.68 20.60 18.18% 80.36
060380xxxxx0xx 急性胃腸炎 手術・処置等なし 33 4.21 5.64. 0.00% 51.94
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 33 19.21 13.52 6.06% 78.21
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 27 3.41 4.73 3.70% 69.15
 当院内科は消化器領域が得意分野であり、内視鏡センターにて内視鏡診断、治療を積極的に行っています。下部内視鏡検査も多く、基本的に1泊入院でポリープ切除行っています。熟練の施行医により、鎮静剤は使わずに施行しますが、患者様は疼痛なくモニターを見ることもできます。ご希望があれば鎮痛剤・鎮静剤は使用できます。大腸癌の患者数は増加傾向にあります。早期であれば内視鏡による切除も可能であり、40歳過ぎれば検査を受けることをお勧めします。また肺炎、特に誤嚥性肺炎の患者さんが多くなっています。誤嚥性肺炎の患者さんは脳梗塞等、複数の合併症を持つ高齢者が多く、在院日数が伸びる傾向となっています。入院早期から摂食嚥下リハビリ、口腔ケアが介入しています。抗生剤治療と同時に早期より積極的に回復期リハビリに取り組み、長期となる場合は療養型病院転院へスムーズな連携をとっています。今年度は急性胃腸炎の入院が増えました。嘔吐、下痢症状が強く、経口摂取が難しい症例が入院となります。補液などにより症状は速やかに改善することが多く、短期入院となっています。入院後の精査により癌などの他疾患が見つかる症例もあります。発熱患者の受け入れにも積極的に対応しているため腎盂腎炎含め、尿路感染症の患者が多くなっています。尿管結石合併症例などは泌尿器科へ紹介しています。前庭機能障害などのめまいを主訴に救急搬送される患者も多く、安静加療にて短期で退院となっています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術等 30 7.20 4.55 0.00% 74.60
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 17 7.88 5.29 0.00% 43.29
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍  アバスチンあり 17 3.00 4.42 0.00% 77.12
080010xxxx0xxx 膿皮症(蜂窩織炎) 手術・処置等なし 11 14.91 12.88 9.09% 73.09
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆のう摘出術等 処置なし 副傷病なし 10 11.20 6.87 0.00% 61.30
 成人の鼠径ヘルニア手術が最も多く、メッシュプラグ法、クーゲル法を行っています。虫垂炎症例に対しては、腹膜炎を伴っており緊急手術を行う例もありますが、保存的治療後に手術を行う症例も増加しています。結腸、直腸癌の転移、再発症例に対しては、静脈ポート留置後、ガイドラインに沿って、短期入院または外来化学療法室にて抗癌剤治療を行っています。下肢蜂窩織炎(膿皮症)症例も多く、重症例は入院し抗生剤点滴、場合によっては切開排膿処置等を行っています。胆石胆嚢炎に対しては、腹腔鏡下手術を基本的に行っておりますが、高度な炎症を伴う症例は開腹手術に移行するなど、安全な手術を心がけています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症 31 4.13 5.96 6.45% 1.55
100250xx99x10x 下垂体機能低下症 手術なし 内分泌負荷試験 下垂体前葉負荷試験を1種類 副傷病なし 17 2.00 3.12 0.00% 6.75
030270xxxxxxxx 上気道炎 15 3.80 4.72 6.67% 4.60
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満)手術・処置等なし 14 5.07 5.62 0.00% 2.29
040100xxxxx00x 喘息 処置なし 副傷病なし 14 3.93 6.37. 0.00% 3.86
 当院の入院患児の多くは、感染症による気管支炎~肺炎、腸炎等です。近隣の先生方からのご紹介もお受けしております。平均在院日数も短く、治療終了後は紹介元のかかりつけの先生に診て頂くようにしています。検査入院も少しずつ増えてきています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 (エダラボンあり) 定義副傷病 なし RankinScale0~2等 21 6.48 15.70 4.76% 66.14
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 21 6.95 9.88 9.52% 79.71
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置2なし 副傷病なし 17 5.65 8.38 0.00% 74.12
010060×2990400 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし エダラボン 副傷病なし RankinScale3~5等 19.17
01230xx99x00x てんかん 手術・処置等なし 副傷病なし 7.19
 脳梗塞の急性期の患者さんが最も多いです。条件次第で血栓溶解剤(t-PA)療法も行っています。点滴、内服薬、リハビリテーションで加療し、在宅復帰を目指しています。当院は回復期リハビリテーション病棟があり、専従のセラピストによるリハビリテーションを効果的に実施しています。比較的年齢の若い患者さんは軽症患者が多く入院期間も短い傾向にあります。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置等2 なし 33 5.45 6.85 15.15% 79.73
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 23 2.00 2.44 0.00% 70.13
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 7.75
11013xxx04xxxx 下部尿路疾患 膀胱結石・異物摘出術 経尿道的手術等 5.09
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 9.50
 泌尿器科で最も多い診断群分類は膀胱癌に対する経尿道的手術です。膀胱腫瘍に対して経尿道的に腫瘍組織を採取することにより正確な診断を行います。その後、できるだけ経尿道的に切除・焼灼することにより根治を目指しています。次に多い診断群分類は前立腺針生検法です。MRI画像を参考に超音波ガイド下に組織を採取しています。その次に多い診断群分類は前立腺肥大に対する経尿道的前立腺手術です。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均 在院日数 (自院) 平均 在院日数 (全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
070590xx97x0xx 血管腫、リンパ腫 手術あり 処置なし 6.26.
080010xxxx0xxx 膿皮症(蜂窩織炎) 処置1なし 12.88
080250xx99x1xx 褥瘡潰瘍 手術なし 手術・処置等2あり 32.38
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 7.22
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術等 処置1なし 3.93
 局所麻酔で切除可能な良性腫瘍、悪性腫瘍の摘出を行っており、日帰りから希望に沿って術後の経過観察を行っています。また当院の形成外科(非常勤)とも協力して形成外科での手術後の管理、経過観察をしております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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DPCコード 初発 再発 病期分類 基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 17 1 8,7
大腸癌 41 1 8,7
乳癌 1 8
肺癌 1 8,7
肝癌 1 8,7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 当院での癌症例を病期分類で見ると、胃癌は早期胃癌が多い傾向ですが、大腸癌では進行癌や再発症例が多いのが特徴です。手術は標準的な手術方法を基本としておりますが、他臓器合併切除等複雑な手術になる症例もあります。また術後補助化学療法や再発による抗癌剤治療を行う症例が多く、ガイドラインに従い、薬剤師、看護師と連携し外来化学療法室にて行っています。乳癌に対しては、乳房温存手術を基本に行いますが、高齢者の進行癌症例にが多く、乳房切除に至ることもあります。肺癌では手術療法を基本に行いますが、進行癌症例に対しては、抗癌剤治療、他院にて放射線治療を行っています。また癌症例全体を通して、高齢者が多いのが特徴です。肝癌は年々減少傾向です。Stage2と4の症例がありました。B型、C型肝炎のウイルスコントロールが出来るようになりウイルス性肝炎、肝硬変からの癌は減少。脂肪肝患者の増加に伴い脂肪肝を原因とする肝癌が増加傾向です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均 在院日数 平均年齢
軽症 11 8.64 58.82
中等症 33 11.48 78.30
重症 16 23.06 81.00
超重症
不明
 軽症の患者さんでは若年者が多く、マイコプラズマ肺炎などの非定型肺炎の頻度が高い傾向にあります。症状が強くて食事がとれない、外来で内服加療しても改善しないなどの理由で入院となっています。中等症の患者さんが最も多く、時には酸素療法を要することもありますが、抗生剤の点滴加療などで治療し早期の退院を目指しています。重症、超重症の患者さんは喫煙が原因の慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった呼吸器疾患や脳血管障害等の他臓器合併症が多く認められます。呼吸不全に対してネーザルハイフロー、非侵襲的陽圧換気や人工呼吸器を使用しています。重症、超重症の患者さんは高齢者が多く、リハビリを要することが多く、在院日数も長くなっています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 52 32.31 74.75 6.90%
その他
 脳梗塞の急性期、3日以内の入院患者さんが多いです。閉塞及び狭窄する血管の支配領域の程度により、1週間で退院できる軽症の人から、寝たきりになる重症まであり入院日数は病態に応じて様々です。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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整形外科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 93 3.51 40.10 21.51% 82.90
K0821 人工関節置換術(膝) 等 61 1.44 35.90 1.64% 73.51
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単なもの) 59 0.24 28.31 0.00% 70.42
K0811 人工骨頭挿入術(股) 55 3.75 34.89 45.45% 83.09
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 43 1.42 10.81 6.98% 59.23
 一番多かったのは高齢者による大腿骨近位端骨折に対する手術です。術式としては、安定型の大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部・転子下骨折に対しては骨接合術を行い、転位を伴った大腿骨頚部骨折に対しては人工骨頭置換術を行っています。近年、転子部骨折での粉砕例が増えてきており、粉砕の程度によっては骨接合ではなく人工骨頭置換術を選択するケースがあります。人工骨頭置換術は昨年度55件でり、4番目に多かったです。高齢者では合併症を持つ患者さんが多く、内科と連携しながら周術期管理を行いつつ、受傷前の状態に応じた目標を定めて早期よりリハビリを行っています。入院早期からソーシャルワーカーや退院支援看護師を中心に、退院後の生活に視点をおいたカンファレンスを開くことで早期退院を目指しています。退院後はケアマネージャーや介護系職種と良好な連携をとることで安心して退院後の生活が送れるようにしています。次に多かったのは人工関節置換術の手術です。人工関節手術は変形した膝、股関節、肩関節に対して行っております。今後も高齢者人口は増えるので、高齢者の健康寿命の延伸に向けて手術件数はますます増加していく見込みです。次に多いのは、肩の腱板手術です。当院では内視鏡カメラを用いた鏡視下手術を得意としており、年々手術件数は右肩上がりに増えております。鏡視下に行うことで低侵襲なため、術後の痛みも少なく、リハビリでの回復も早く患者さんに大変喜ばれています。断裂範囲が広く縫合が困難な重症例では、大腿筋膜移植や大胸筋移行術などの高難度の手術も鏡視下に行っております。さらには上肢の骨折の手術件数も多く、手術による内固定を行うことで、術後早期から患肢を使うことができるので、患者さんからも大変喜ばれています。高齢化の進展とともに、ますます外傷や変性疾患など整形外科の手術のニーズは増えていきます。さらなる手術技術の向上と質の高いリハビリで手術成績の向上に精進して参ります。

内科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 (長径2センチメートル未満) 165 0.20 1.07 0.00% 66.98
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 14 1.43 2.86 0.00% 80.43
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 (早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 14 1.07 4.07 7.14% 75.36
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 等 12 2.17 3.83 16.67% 75.08
K654 内視鏡的消化管止血術 11 0.64 5.27 9.09% 70.18
 当院での下部内視鏡検査の増加もあり、大腸ポリープに対する内視鏡的大腸ポリープ切除術が多くなっています。内視鏡検査中にポリープが観察されたときは患者さんにテレビモニターを観察していだだきながら、当日ポリープ切除しています。安全のために1泊経過観察入院していただいていますが、術後出血の頻度は少なく、翌朝には退院していただいてます。
 胆管癌、膵頭部癌などによる閉塞性黄疸に対する内視鏡的胆道ステント留置術も施行しています。症状は黄疸、発熱、上腹部痛などです、他院からの紹介患者も年々増えています。
 早期胃癌に対する内視鏡粘膜下層剥離術(ESD)も積極的に施行しています。萎縮性胃炎などの胃癌リスクの高い患者さんの内視鏡フォローや定期健診により早期で見つかる症例が増えています。また近医からの紹介も増えています。
 胆管結石に対する内視鏡的処置(乳頭切開術)も多く施行しています。胆管の出口(乳頭)を内視鏡下、電気メスを使って切開し、結石を排石します。安全で負担の少ない治療を第一とすることで、合併症も少なく平均術在院日数を短くしています。近隣の病院、施設などから高齢者の患者さんの紹介も多くなっています。
 胃・十二指腸潰瘍などからの出血に対して、内視鏡的止血術を施行できる体制をとっています。血便主訴に受診される大腸憩室出血の患者さんに対しては、クリッピング、結紮などにより止血を行っています。

外科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 30 0.40 5.80 0.00% 74.60
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 18 2.36 9.28 5.56% 61.39
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 18 1.06 5.83 0.00% 43.78
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 10 5.80 20.30 10.00% 74.00
K7182 )虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの)
 外科の手術件数は、成人の鼠径ヘルニア症例が最も多く、再発、痛みが少ないテンションフリー手術(メッシュプラグ法、クーゲル法)をクリニカルパスを導入し行っています。胆石胆嚢炎に対する胆嚢摘出術が次いで多く、腹腔鏡下手術を基本的に行っておりますが、高度な炎症を伴う症例は開腹手術に移行するなど、安全な手術を心がけています。虫垂炎症例に対しては、腹膜炎を伴っており緊急手術を行う症例もありますが、保存的治療後に手術を行う症例も増加しています。 結腸癌手術症例も全国的に増加していますが、当院では進行癌や高齢者の症例が多いのが特徴です。手術は標準的な手術方法を基本としておりますが、他臓器合併切除等複雑な手術になる症例もあります。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 32 0.97 3.53 12.50% 79.47
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 12 6.50 13.00 8.33% 76.17
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術)
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K805 膀胱瘻造設術
 泌尿器科で最も多い手術は、膀胱癌に対する経尿道的手術です。膀胱腫瘍組織を採取するとともに経尿道的に焼灼することにより根治を目指しています。次に多い手術は、前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術です。やむを得ず尿道カテーテル留置となっている症例や間歇自己導尿を継続している症例も、積極的に手術をして尿道カテーテルのない状態で自己排尿ができるようにしています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 1.17 13.26 8.70% 79.43
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、 腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
K160-2 頭蓋内微小血管減圧術
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)
K1742 水頭症手術(シャント手術)
 慢性硬膜下血腫は、脳と頭蓋骨の隙間に液体の血液がかたまった状態であり、高齢者が多数を占めます。症状は半身麻痺、認知症などであり、手術は局所麻酔にて、頭蓋骨に小さな穴を開けて内部の血腫を注射器で吸引するもので、30~60分間で終わります。症状はすぐに改善され、他の合併症がないかぎり、大多数の患者さんは手術後4~7日間ほど(リハビリ状況で延びる場合もあります)で自宅に退院しています。

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均 術前日数 平均 術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0061 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3㎝未満)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K0051 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2㎝未満)
 当科では局所麻酔で切除可能な皮膚腫瘍の摘出を行っております。腫瘍の大きさなどによっては入院での経過観察の可能であります。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
症例数が少なく表示されていません。播種性血管内症候群、真菌感染症に関しては入院契機も入院契機と異なる疾患としても上がってきませんでした。敗血症、手術等の合併症の発生率は少数ながらも登録されていました。いずれも入院契機の疾患名としての登録が多かったです。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) 分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率
358 293 81.84%
 各診療科における手術時の肺血栓塞栓症予防対策について、分母に来る手術としては整形外科の大腿骨骨折の手術が最も多かったです。人工関節置換術等も併せて整形外科手術は基礎疾患、合併症等の問題がなければほぼ100%対策を取っていました。対策が取れてなかったのは主に内科の内視鏡的手術、泌尿器科の膀胱鏡手術等で手術翌日からのリハビリ開始や安静解除が出来る疾患でした。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) 血液培養2セット実施率
448 366 81.70%
 発熱患者で肺炎、尿路感染症の無い患者さんには原則全症例血液培養2セット法を実施しています。特に高齢者の発熱を主訴とする救急搬送患者さんは全例血培2セット法を実施しています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) 広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施率
110 94 85.45%
 高齢者の発熱患者に対しては抗生剤の種類に関わらず細菌培養検査を実施しています。喀痰と尿の細菌培養が多く、血液培養は腹部消化器感染症の疑いや、敗血症疑いに対して積極的に実施しています。

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2024/9/25「令和5年度 水島中央病院 病院指標」を公開しました。